何故セブンスターズの中にカイエル家が存在しないのか

またも同志の方から会報を寄稿して頂きました。

しかも私が長年お世話になっている歴戦の会員様からの寄稿でございまして、大変ありがたく思っております。

流石と言うべき濃密な考察を展開して下さっておりますので、是非とも多くの会員の方にお読み頂きたいところ。

 

それでは早速どうぞ。


こんにちは。

(自称)アグニ会の『祝え!』担当です。

因みにアグニ会の中でRPGのパーティ組んだら周りが剣をぶん回している中で一人だけ銃を持ち込んでいる異端枠でもあります。

...けどこの会報を読んでいる方からすればこのアグニ会のホームページ管理人こと先生の一番弟子と覚えていただくのが一番わかりやすいでしょう。

今回はなんとなく僕アグニ会名乗ってるけどアグニ会の看板背負って何もしてないよな...と思って三分で考えた考察を書いていこうと思います。

 

今回の考察は

『何故セブンスターズの中にカイエル家が存在しないのか』

についてです。

 

皆さんご存知我が英雄ことアグニカ・カイエルはガンダムバエルを駆り、その両腕に構えた黄金の剣でモビルアーマーを無双ゲームの如くバッサバッサと薙ぎ払い最強の英雄と言われたという逸話があります。え?盛りすぎ?いいんだよ。神話の時代の盛りすぎ方と比べたら誤差だ誤差。

 

しかしそんな華々しい英雄譚があったにもかかわらずセブンスターズの中には『カイエル』の名前は無いんです。

 

ええ。そう。ないのです!(大事なことなので二度言いました)

 

それどころか劇中にカイエル家という単語も存在せず、アグニカ・カイエルの子孫も登場しない。

 

これにはアグニ会のみならず全世界のギャラルホルンファンの方々も驚きのあまり手に持つスマホを地面に落としてしまったことでしょう。そして同時にこう思ったはずです。

 

──ここには大きな理由がある、と。

 

そして考察大好きのお兄さん、お姉様達は神話をパラパラ捲り、数々の書物を読み漁り、己の『正解』を求め続けたはずです。

 

有名なものだと

『アグニカ・カイエル女の子説』

『アグニカ・カイエル厄祭戦中に死亡説』

『アグニカ・カイエル童帝説』

等がありますね。中にはアグニカなんて居なかったのでは?という驚きの考察まであった模様。

 

個人的には死亡説の派閥が強いように感じられますね。実を言うと自分もこの説が一番可能性が高いと思っております。先生の二次小説「厄祭の英雄 -The Legend of the Calamity War-」でそれに則った形になっていることも、派閥の勢いを強めていると言えるでしょう。先生は謙遜大好きだけど実際鉄血二次創作界隈の中では結構影響力ありますしね。僕が拙作『テイワズの狙撃手』書いてた時も先生の弟子を勝手に名乗ったことで覚えられていた、なんて事もありましたし。

まぁそんなことは置いておきまして。自分はここにまた新たな説を提唱しようと思います。

え?お前『アグニカ・カイエルは厄祭戦で死亡した説』という派閥じゃねぇのか!?という声があるとは思います。まぁなんとなく晩御飯食べてる時に思いついた与太話ですのでそんなこともあるかもなー的な感じで考えてもらえれば幸いです。

あ、もしかしたら今後の二次創作のネタに使えるかもしれませんね。その場合はどうぞお好きに。ご自分が考えたことにしたとしてもそれを読んだ僕が家の中で無い胸を張るだけですので。

 

はい!長い自己紹介と前置き終わり!

本編に移ります。はいGO!

 

その1

『セブンスターズに入るには七星勲章以外にも条件がある説』

 

まず1つ目は『アグニカ・カイエル女の子説』に近いこの説です。

最初に僕が本気で考えていることを言いますとアグニカ・カイエルは男性だと思います。その理由は先生がアグニカ・カイエルの名前の由来なのでは?と考えておられるインド神話の『アグニ』が男性の神であるからです。

別にアグニカが婿入りした、という説も十分考えられますが婿入りした先は?という話になってしまうため今回は割愛させてもらいます。

さて、話を戻しましてこの説についてですがまず劇中では七星勲章はセブンスターズの席順を左右するもの、として出てきました。

しかしあくまでセブンスターズの席順を左右する、としか言われておらず「七星勲章を集めれば必ずセブンスターズに入れるとは言われていない」のです。

劇中でマクギリスは「同じ志を持つ者たちが集まり、国や経済圏の枠にとらわれない組織が編制された」「人間であることを捨て人間を救った救世主たち彼らは後にギャラルホルンと呼ばれる組織となった」とギャラルホルンの根元を語ったセリフがあります。おそらくアグニカ・カイエルもその中にいたと考えられます。

実際伝説通りならアグニカ・カイエルはその中でも最強の力を持っていたと考えていいでしょう。しかし、組織というものはどうしても上と下が生まれます。

 

つまり、様々な国の代表達の中で当時モビルアーマーの討伐数が多い=七星勲章を多く持っている者がセブンスターズとなった、我が英雄にはセブンスターズに入る、あるいはそもそも七星勲章を受け取る資格が無かった。という可能性が考えられます。

そもそも人類を終わらせない為の組織なのですから今後、組織を率いていくために『武力』という『力』以外の政治力やカリスマを持ち合わせた者たちが必要なことは自然に考えられるでしょう。その為に元々そのような教育が受けられていた初代セブンスターズとなる者たちにのみ、その資格が与えられたと考えればアグニカ・カイエルはそこから外されるのも考えられます。

 

薄いですが根拠としてジュリエッタが「私がそのモビルアーマーとやらを倒せばラスタル様のもとへ七星勲章を届けることができるかも」と言っていることからも七星勲章は上の者、モビルアーマーを倒した者の上司が受け取る、ということが出来ると考えられます。

 

これはつまりアグニカの家、つまりカイエル家がそこまで立場的に強くなかった、ということになり(もしかしたらパイロットとしての技量をかわれて拾われた養子かも)劇中にカイエル家というものが存在しなかった理由にもなります。アグニカという個人が最強なだけであり、家は特に強いものでも何でもなかったのですから。適当な所で潰れてるかもしれない。生き残っていたとしても面倒だと腐敗したギャラルホルンに変な罪乗せられて粛清されたかもしれない。

 

そのストーリーだけで物語一つ作れそうですが僕はそっとネタだけ置いておきます。アグニ会の皆様方が筆を握っていただく方が僕としては面白い展開ですし。

 

その2

『アグニカ・カイエルは量より質説』

 

これは与えられる七星勲章がどんなモビルアーマーでも一つのみ、という前提で作られた考察なのでもし違った場合簡単に崩れます。ご注意ください。

 

アグニカ・カイエルは最強の英雄として多くのモビルアーマーを圧倒しました。その力は人類の頂点に立つもので他の有象無象にはとても追いつけないものだった...とすれば必然的にモビルアーマーの中でも戦闘力に優れた個体との戦闘が目立つ筈。

ハシュマルの強さはモビルアーマーの中でも四番目、と語られていることから考えてもモビルアーマーの中に強さの序列があると考えるのは自然な流れ。

 

つまり、アグニカ・カイエルが強力なモビルアーマーの群れに対し無双している間、初代セブンスターズ達は比較的倒しやすく湧きやすい下級のモビルアーマーをそれ以上の効率で倒し続けた、という事です。悪い言い方をするなら雑魚狩りで討伐数を稼いだ、となります。

初代セブンスターズ達とアグニカの力の差が明らかでは無いことから考えても無理がある、とは言えないでしょう。

 

個人的にこれをすると初代セブンスターズたちの株が下がるのであまりおすすめはしませんが。

流石に雑魚狩りだけしてたやつがモビルアーマーを沢山倒したから実験握るね、だと『は?』ってなるやつもいるでしょうし

 

その3

『アグニカ・カイエルモビルアーマー達に出禁食らってた説』

 

モビルアーマーの目的は人類絶滅。

もし貴方がモビルアーマーだとしたらどうやって人類を殺しますか?

わざわざ勝てないとわかっている相手に過剰な兵を進めたりしますか?

 

答えは単純。アグニカ・カイエルがどれほど強かろうとあくまで人。飯を食わなきゃ死ぬ。スラスターのガスが無くなればバエルは動けなくなる。

延命措置が取られたとしても人類史という長い物の中ではその寿命は瞬きの間でしかない。モビルアーマーの耐久性や持久力から考えてもその時間は短いと言わざるをえない。

 

そもそもアグニカ・カイエルを直接戦闘で倒す必要は無い。適当に囮で釣ってその囮が全力で逃走する等、アグニカに戦わせない策をモビルアーマー側が作ったとしたら?

 

勿論アグニカのもつ七星勲章は少なくなり、セブンスターズの枠組みの中に入ることなどなくなります。

まぁそれが狙いという訳ではなくアグニカが飢えて死ぬのが狙いだったでしょうけど、他のみんなが頑張ったということで。

 

個人的には可能性が高いながらも信じたくない説ですね。AIの思考的に勝てない相手には挑まない、はリアルのように思えますけど物語的には面白みがないですから。

 

その4

『アグニカ・カイエル神化説』

 

この説はネタに振り切りました。

過去の伝承の中には強すぎた英雄が神として祀られた、という例があります。低能な僕が簡単に思いつくものと言えば...ギリシャ神話のヘラクレスや崇徳上皇、菅原道真、安倍晴明。

...ギリシャと日本多いな。にしても日本の厄ネタの多さよ。この国マトモじゃねぇ。

Wikipediaで検索した結果人神というものがヒットしました。

 

鉄オル世界の信仰なんて何一つ分かりませんがアグニカ・カイエルがその強さから後ほど神格化されたとします。そんな方にセブンスターズという枠組みは小さすぎる。

 

或いはアーサー王のように来るべき未来まで眠っている、と考えるとカイエル家なんて必要ないですよね!

揉める可能性も高そうだし!

 

地味に先生の『鉄メン』こと『鉄華団のメンバーが1人増えました』がこれに近いですね。あの厨二病設定は年頃の男の子達にはクリティカルヒットすぎる。

...もしかしたら某アグニ会の中で脳内が一番虚淵玄に近いあの方が書いたあの作品もこれに近いかも...

 

その5

『アグニカ・カイエル処刑説』

 

はい。皆さん一度は考えたことがあると思われる最悪の説です。

アグニカ・カイエルはその圧倒的な強さから絶滅の危機にあった人類を救い、人類の救世主として時代に刻まれたことでしょう。(鉄血がもしFateなら冠位鯖だったな)しかしどうしてもその後の時代に必要なのは個人の能力(ちから)では無いことはセブンスターズの爺共の発言から察せられます。その為セブンスターズからすればアグニカは単体では最強の駒ですが放っておくと面倒な種になることは想像に難しくない。何せ七星勲章は一番持っていると言う考えも難しくない。

その為、適当な罪を乗っけて処刑した。

理由なんて、いくらでもでっち上げられます。...思えばセブンスターズってこう言う足の引っ張り合いとか普通にありそうだな...って。

 

一部の方は「処刑されるほどの悪人なら英雄として讃えられることはないのでは?」と思うかもしれない。

 

違う。違うんだよ。

かのオルレアンの乙女である聖女ジャンヌ・ダルクもその最期は惨い火刑です。しかし、後ほどの時代であの嫁さんの匂いフェチであることで有名なチビ皇帝ナポレオンが「フランス王の名誉を守るため、神のお告げによりイギリスと戦った救国の聖女、ジャンヌダルク」として扱ったことでその名誉を回復させました。

 

つまり、アグニカ・カイエルが悪人として処刑されたとしてもその後の語り方によって名誉回復だって有り得るんですよ。

 

それに使われたのが...皆さん大好き、アグニカ叙事詩ですね。

考えたくは無い話ですが。悪評も時代が解決してくれた、という例もありますので...

 

もしその場合アグニカの家族なんてものはみんな揃って処刑でしょう。大罪人を許すなっ!って感じで。カイエル家というものが無くなるまで、徹底的に。

 

もし生きていたら?それは...面白そうですね。セブンスターズの世襲制に乗っかるなら現体制のギャラルホルンにとって一番厄介な目の上のたんこぶですから。もしかしたら今もギャラルホルンから隠れている...かもしれませんね。最悪ヒューマンデブリになって火星に行ってたりして...なんてことは各々の可能性という名の妄想力に委ねますか。

 

あっ、因みにですが聖女(みんなのお姉ちゃんでもある)ジャンヌ・ダルクと神の連絡役は神の如き者と言われるミカエルらしいですね。何せあの階級の天使は連絡役をすることが多いのだとか。しかし同時にミカエルは最強の天使であり、同時に神に最も愛された天使であるルシフェルもといルシファーと争ったとされています。ルシファーはその戦いに敗れ地獄へと送られサタンと言われるように...そしてバエル(バアル)はサタンと同一視されている場合もあるそうで...

 

おや、誰か来たようだ。

 

では今回はこれぐらいで。『次』があればまた新しい与太話を持ってきますよ。

 

(記:みっつー)


大変読み応えのある考察をありがとうございました。

いや素晴らしい。とても素晴らしい。

絶対3分で考えた奴じゃないね! 長年練りに練ってきた考察を3分でテキストとして打ち出したの間違いだよね! もう一度言います、ありがとうございます!

 

一応補足をしますと、みっつーさんは私めがちょっとした鉄血の二次創作をやっていた頃から親交がございまして、ずっとお世話になっております。

そのため昔から先生と呼んでくれているのですが、先生と呼ばれるほどのことは何もしていないというか、もう一人で立派にやっておられると思いますとも。

何はともあれ、ありがたい話でございます。

 

この会報でもところどころ拙作に言及して頂いて、個人的にはありがたいようなむず痒いような気恥ずかしいような…という気持ちで読ませてもらいましたね、ええ。

今でもハーメルンで探せば出て来ると思うので、もしお暇があって良かったらということで。

 

閑話休題。

セブンスターズの中にカイエル家が無い理由というのは、アグニカに関わることの中でも、かなり重要なテーマになって来るんじゃないかなと私も思います。

私個人としては、会報の中でも言及して頂いた通り、厄祭戦時にアグニカが死んだから断絶した派。

より正確に言えば、厄祭戦でアグニカ含むカイエル家に連なる人間が全員死んだ説を提唱しています。多分これが一番穏当かつ有力で、妥当な説かなと考える次第。

他の会員の皆様がセブンスターズにカイエル家がいない理由をどのように考えるのか、是非ともお聞きしてみたいところです。

 

個人的にはアグニカ女の子説が最近アツい。

決して水星の魔女がやってて主人公が女の子だからとかではないよ、うん。

アグニカ神説もいいよね。信仰が捗る(?)

 

 

ともあれ、今回寄稿して下さったみっつーさんには規定通り3000アグニカポイントを差し上げ、その上に2000アグニカポイントを友情ボーナス分として上乗せして進呈させて頂きたく思います。

改めまして、素晴らしい会報をありがとうございました。

もし『次』があるのでしたら、その時も大歓喜で読ませて頂きますとも。

 

アグニ会では皆様からの会報のご寄稿や、コメントなどをお待ちしております。

Discordサーバーなどもございますしね。

共にアグニカへの学びを深め、より一層バエって行きましょう。

皆、バエルのもとへ集え!

 

(記:管理人N)

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コメント: 1
  • #1

    バエル信仰者B (日曜日, 06 8月 2023 10:25)

    アグニカがヒューマンデブリになって火星に行って子孫を残せたとすると、もしかしたらミカの先祖だったりするのかなぁとか思いました。