前回の続きとなります。
※少し外伝のネタバレが有ります。読んでいない方は注意してください。
外伝「鉄血のオルフェンズ月鋼」3〜4巻に
登場するナディラ家とザルムフォート家の
ゴタゴタもギャラルホルンの組織の複雑さに
原因がある気がします。
作中の世界はオルフェンズの1期と2期の間です。セブンスターズとして絶大な権力を握っていたイズナリオを失脚した後事で良くも
悪くも抑えがいなくなったギャラルホルン。
そんな時、長年の経済圏との密接な癒着の
発覚を恐れたザルムフォート家は縁組みを結ぼうと考えていたナディラ家に強引に癒着の罪をなすりつけ、監査局にナディラ家当主を拘束させるも次期当主が逃亡。
そこでザルムフォート家はナディラ家が独自に保有していた内部統制部隊を吸収し彼らにナディラ家復興をチラつかせ、ザルムフォート家の不正の証拠を握った民間組織と邪魔者を消させつつ、ナディラ家次期当主の行方を追わせます。しかし、その行動に不審を
持った実子が勝手に実家のガンダムを持ち
出し父の放った部隊の邪魔をする。更に
監査局の幹部の1人が両家取り潰し
の際に監査局が差し押さえる資産の横領を
狙い横槍を入れる。焦ったザルムフォート
当主は自身が保有する戦力を使い民間組織を恫喝、戦闘に発生する。その戦闘の際に
コロニー外壁に被害を与え、アリアンロッドの介入によってようやく事態が収まります。
これで分かる様に各家門が私的に戦力を保有していた為にここまで事態が深刻化してしまいました。監査局が有りながら家門が独自の内部統制部隊を保有していたら内部監査の公平性なんて期待できない。監査局も監査局で内部の人間をしっかり制御できずに事態を
より深刻にさせてばかり。
では何故アグニカ・カイエル達初代
セブンスターズ達はギャラルホルンをこの様な歪な組織にしてしまったのでしょう?
1つはモビルアーマーの破壊とその探索を
優先させたからかもしれません。当時の
ギャラルホルンの各家門の戦力と言っても
当時と本編ではかなり意味合いが違うと思います。戦後初期の戦力とはガンダムそのものだったのではないだろうか?この頃の
ギャラルホルンには初代セブンスターズ達を初め、厄祭戦を生き残った歴戦の勇者達が多かったのだろう。それに厄祭戦の主役は
ガンダムフレームだが支援用のモビルスーツとかダインスレイヴが必要です。(メカニック
ワールド弍より)
(そうすると戦後初期のギャラルホルンの戦力が恐ろしい。この時期にアグニカ・カイエルが在命しているか不明だが、そうでなくても完璧な阿頼耶識でガンダムを操れる者が最低で7人いる。もっといえば支援用のモビルスーツにも阿頼耶識が搭載されていたら、本編の三日月・オーガス以上のガンダム
パイロットが7人、その下にマクギリスや
昭弘みたいなのがゴロゴロいる事になる)
まだモビルアーマーが残っていたかもしれないこの時期。迅速にモビルアーマーを破壊する為には迅速な行動が必要。そのため
それを破壊出来る者に絶大な権力が与えられのではないか?
しかし、時代が降り彼らの子や孫の代に
なってモビルアーマーが殆ど破壊され、
圧倒的な力を持った人間は必要無くなり、
代わりに凡人でも世界の戦争の抑止力になり得る組織が必要になった。それが本編に登場するギャラルホルンの真の姿、ラスタルが
言うギャラルホルンの始まりもここを指すのだろう。勇者達の子孫は祖父や父達から
モビルアーマーの倒し方を学んだが、
一方でその力が自分たちに牙を剥く事を
恐れた。それは厄祭戦の再開を意味するからだ。そこで当時のギャラルホルンは統制局や監査局といった内部組織をつくりつつ、
地球を各経済にまとめ再建を
進め、その一方で阿頼耶識やモビルスーツの製造技術を独占し再建に必要な知識のみを
提供しダインスレイヴなどの補助兵器使用の制限する条約に締結した。更に厄祭戦の原因になった惑星間戦争の地である火星を
ギャラルホルンの各家門の戦力を背景に各経済圏に分割統治させ、火星もギャラルホルンが治安を担当するなどしたのではないでしょうか。しかしこの時ガンダムの代わりに用いた各家門の戦力保持を認めた為、
この事が後に「日曜のたわけ」などの弊害を産む事に・・・この問題は個人的にはかのティターンズやアロウズ内部の問題よりも良い意味でも悪い意味でも問題があると思います。
(記:匿名希望)
改めまして寄稿頂き、ありがとうございました。
全二回なので、対価として計6,000アグニカポイントが進呈されます。設定まで読み込んだ上で、アグニカ・カイエルが生きた時代に思いを馳せねば成し得ぬ考察、本当に素晴らしい……(恍惚)
とまあ、寄稿を頂いた際にはこのように掲載し、アグニカポイントの贈呈をさせて頂きます。
アグニ会では、皆様の熱意を濃縮した怪文書をお待ちしております。
しかし、他の方のを読むのは楽しいと同時に、激励を頂いてる気持ちにもなりますね。
タカキも頑張ってたし、俺も頑張らないと!
(記:管理人N)
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