今回はリクエスト第一弾です。
「バエルをはじめとした会長の関連ガンプラの紹介をお願いします」とのことでしたので、手始めに「HG ガンダム・バエル」から。
実のところ、バエルは立体化においては不遇な部類であると言わざるを得ません。
現在、バエルの立体物は二つのみ。
それも両方ガンプラであり、毎度お馴染み「HG」と「1/100 フルメカニクス」のニシリーズで展開されております。
本日はその内の一つ、「HG ガンダム・バエル」をご紹介致します。
こちらがパッケージです。
定価は1,540円(税込)となっておりますが、実店舗ではもう少しお安く購入することができるかと思います。ちなみにAmazon(最終確認日:2020年7月16日)では2000円越え、定価以上にまで高騰してますね…何故だ。
なお、私めは放送当時、発売日に店頭ダッシュして購入したのですが、その時は1,120円(税込)でした。
余談ではありますが、このパッケージは何度か変遷をしていたり。
現状では初期生産分の「赤バンダイVer.」を基本としつつ、プラモ事業部がバンダイスピリッツとして子会社化した後に生産された「青バンダイVer.」、ロゴを英語にしてマクギリスを消去した「新デザインVer.」の三種類が存在しています。
(てかマッキー消されてんの草バエル)
加えて、2017年12月の「ガンダムEXPO in FUKUOKA」と「GUNDAM BASE TOKYO」で限定発売された「クリアカラーVer.」も。
こちらはレアな一品なのではないかと。
ちなみに私は持っておりませぬ。ぐぬぬ。
まあ、私の怠惰は差し置いて、中身のご紹介をば。
ちなみに、以降の写真は我が家にいるHGのバエルです。
素組みでスミ入れしかしてない上に、作ったのが数年前、しばらく飾ってて光を浴び続けた結果、そのスミも薄くなっちゃってますけど、気にしてはいけない。ついでにゲート処理とかもクッソ適当、環境的にツヤ消しスプレーすら吹けてないけど、それも気にしてはいけない。
許してくれ…プラモ制作技術は皆無なんや…(土下座)
そのおかげで、手を加える前のキットのありのままをお伝えできるということで納得してくれ…。
とまあ、一通り言い訳が済んだところで。
こちらの「HG ガンダム・バエル」、中身としては非常にシンプルです。
武装は勿論「バエル・ソード」二振りのみ。
ただ、その分だけ本体のクオリティは、他のHGと比べても非常に高いものに仕上がっていると言えましょう。
まず、合わせ目がほぼ存在しません。
頭がおかしい青バンダイ(誉め言葉)になってからはほぼデフォルトと化していますが、バンダイ特有の変態的なパーツ構成技術により、合わせ目が出ないようになっております。
鉄血のHGキットは近年稀に見る驚異的なコスパが特徴であり強みであると思いますが、バエルはその中だと約1,500円と比較的高め(これで高めになるのが鉄血HGの何よりも凄い所)に設定されています。
値段からか元々の色分けが甘く、細部を作り込むには至れていない傾向が有る鉄血HGキットの中においても、バエルの色分けは完璧に近いです。合わせ目にも配慮済みと、武装が少ない割に高めな値段に見合ったクオリティだと言えましょう。
全く関係無いですけど、青バンダイの変態性と技術革新ぶりには目を見張るモノが有りますよね。
半年ほど前に「HGUC ペーネロペー」を作ったんですが、合わせ目消しに本気出しすぎてて「ヤベェぞ青バンダイ」と作業しながら戦慄してました。数年後には「合わせ目消し」という概念が消滅していてもおかしくないレベル。
ちなみにペーネロペーはクソほどデカかったです。流石に7,000円越えするだけのことはありました。
パーツの一つ一つが大きかったので、ボリュームに反して非常に組みやすかったですけど。快適さ、簡単さまで確保しに来る青バンダイ怖い。
後はラインアップが頭おかしい。バーザムからマグアナック36機セット、リーオー、デスアーミー、ディキトゥス、ドートレスの流れよ。青バンダイの企画担当はクスリでもやってるんじゃないだろうか。
…ちょっと脱線してしまいました、すみません。
もう一つ、HGバエルの素晴らしいポイントとしては、可動域の広さを挙げましょう。
バエルは他キットとの共通ランナーとして「ガンダム・フレーム4」を使っています。このガンダム・フレームが、素体として非常に優秀で安心安全。
「ガンダム・グシオン」のような重装甲機だと、装甲が干渉して可動域が狭まってしまいますが、勿論バエルにそんな心配はございません。
素体が持つ可動域をフルに発揮し、無理なく様々なアクションポーズを取らせることが可能となっております。腰を捻っての抜刀や蹴りなども自由自在。
近接戦主体の機体である以上、こういったポーズを自然に取らせられるのは非常にありがたいです。
また、HGのバエルは1/100と違い、アニメ本編のバエルにより近いプロポーションとなっています。
これに伴い、バエル・ソードの刀身は本体と比べ、1/100よりも長めになっていて、存在感と迫力もバッチリです。
グリムゲルデが持つ「ヴァルキュリア・ブレード」と並べても長いのが分かるので、是非一度は並べてみて下さい。
私はHGのグリムゲルデも持ってますが、剣を並べた写真は敢えて貼らずにおきます(性悪)
グリムゲルデはガチの神キットなので、問答無用で買って損は有りません。HGも1/100も、買って絶対に後悔はしないしさせない出来ですから。
個人的には鉄血キットの最高傑作だと思う。
しかし、完璧なモノとはこの世に存在しないモノ。
素晴らしい名キットであるHGバエルにも、やはり気になる所が何ヶ所か有りますので、一応そちらも述べ立てておきましょう。ただ良い所だけ見せて売り込むのは、やはり良くないと思いますしね。
一定のプラモ制作技術をお持ちの方は、以下に挙げる点に手を加えると、より素晴らしいバエルになるかと思います。是非やってみて下さい。
まずは色分け。
先ほどは「完璧に近い」と言いましたが、それはあくまで、値段が安い代わりに細部の色分けや作り込みが甘い点もある鉄血HGキットの中においては…という話です。
シールがちょっと多い印象が有ります。
特に気になるのは、肩部側面の電源マークのような部分です。黄色のパーツにピンクのシールを貼り、その上から白い装甲パーツを被せる形になっていますが、気を抜くとシールが破れかねないです。
しかもシールは浮いてしまうので、奥まで押し込むのはちょっと無理が有る感触。ここは塗装してから組んだ方が良い、というかシールは無茶だとすら思えてしまいます。
ちょっとでも塗装に覚えが有るなら塗装一択、例え無くてもガンダムマーカーで塗った方がいいのではないだろうか…?
また、スラスターウィングの基部となっている黒い部分は、本来なら白色です。アニメ本編、設定画に近付けるなら白に塗り替えなければなりません。
ブレードホルダーの基部も、設定画によれば青色となっている為、こちらも再現には塗装が必須です。
左肩の角笛マークも完全にシール、何の目印も無いので角度や位置を設定画通りに貼るのは案外難しいかと…(私は執念で設定画通りに貼りましたが)
バエル・ソードに関しても、二ヶ所ほど難点。
前述通り刀身の長さは申し分ないのですが、設定画に比べて基部の黒い部分の長さが足りていません。
また、柄は先端に向かうほど微妙に細くなり、設定画だと先端は膨らんでいますが、HGでは再現されていないです。
一番の問題点は、平手が付属していない点です。
剣を持つためのノーマルな握り拳しか付いていないので、第43話で見せたすしざんまいが再現出来ないのです。
手首はありふれたボールジョイントで、回転に支障は無いものの、前後左右へ角度を付けて、剣を突き出すようなポーズには難が有ります。これにより、第45話のバエルのもとに集うポーズの再現度は微妙なモノになってしまいます。
手首パーツ入りのオプションセットを買えば解決しますが、アニメ本編により近いプロポーションなのに、アニメ本編の印象的な二つのポーズを単品では完全に再現することが出来ない。
人によっては大問題と感じられるでしょう。
後、これはバエルだけでなく、フリーダムガンダムやダブルオーライザーなどの「背負ってる」タイプの機体全てに言えることですが――背中が重くて自立できねぇ…。
ちょっと前傾させれば安定しますが、やはり羽根を支柱にしないと不安定な感じ。ベースに載せちまえばそれで解決ですが、バエルは「バエルの祭壇」に直立していたので、やはり「二本足で立たせたい」と思ってしまうのは私だけではないハズです。
地球には重力が有るから良くない。もうちょっと重力が弱まれば無理なく立ちそうなくらいには安定してるので、「バエルの祭壇」に立っていた時のように立たせたい場合は、月でやることにしましょう。
とまあ、ざっと素組み時の難点も述べましたが。
総合的に判断致しまして、これら難点を含めても非常にクオリティの高い名キットに仕上がっているものと思います。買う価値は十二分に有ります。
シンプルなデザインであり、鉄血のHGは共通規格品であることから、気軽な改造やミキシングにも向いております。
お値段もお手頃価格となっておりますので、是非一家に一機、HGガンダム・バエルをご検討下さいませ。
(記:管理人N)
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みっつー (火曜日, 21 7月 2020 19:56)
再販されたと思ったらまた店頭から消えましたねぇ。人気で嬉しいです