以前の会報で触れましたが、バエルが今のバエルに落ち着くまでには、幾度かの設定の変遷が有りました。
今回は「バエルとフラウロス」と題し、その中から「ガンダム・バエル」と「ガンダム・フラウロス」の関係について書きたいと思います。
まず「ガンダム・フラウロス」について、軽く説明を挟ませて頂きます。
形式番号「ASW-G-64」、ガンダム・フレームの64番機にあたるモビルスーツです。
デザインは鉄血だとグレイズ系やヴァルキュリア・フレームの機体、他のガンダムシリーズでは00で刹那系ガンダムのデザインも務めた海老川兼武氏。
格闘特化型が多い鉄血ガンダムの中では珍しく、射撃戦に重点を置いた機体となっております。
特に両肩のロングバレルキャノンはダインスレイヴ用の特殊KEP弾頭を運用可能であり、その為の砲撃形態への変形機構を備えます。
また、ロングバレルキャノンはショートバレルキャノンに換装することが出来る他、マシンガンと格闘戦用のアサルトナイフを装備します。
アニメ本編においては二期、火星のハーフメタル採掘場からプルーマもろとも発掘され、テイワズでのオーバーホールと塗り替えを経て、鉄華団のノルバ・シノの乗機となりました。
モビルアーマー「ハシュマル」戦では電磁投射砲(ギャラクシーキャノン)による砲撃で貢献し、以降もタービンズ防衛戦やJPTトラスト戦、アリアンロッド戦に投入。
最終的には、ラスタル・エリオンの座乗艦たるスキップジャック級戦艦への狙撃を敢行するも失敗、敵艦隊に突撃して撃破されました。
正直に申し上げて、ハシュマル戦の後は目立った活躍が無いまま撃墜された機体です。
では、そんなフラウロスとバエルに、どんな関わりが有るのか。
一言で言うと、フラウロスは「バエルになるかもしれなかった機体」です。
どういうことか。その説明の為には、デザイン案がいくつか出された時まで遡らねばなりません。
ガンダム・フレームのデザインは、まず初めにデザイン案を起こしてから、名前が付けられています。ガンダム・フレームの名前は「ソロモン七十二柱」の悪魔から取られているので、デザインを作ってからそれに合いそうな悪魔の名前を割り振っていく、という感じで決められるようなのです。
「ガンダム・ヴィダール」などの例外も有り、主人公機にあたるバルバトスやアスタロトまでがそうなのかは分かりませんが、デザインを起こしてから名前が決められた機体も有ります。
推測になってしまいますが、「アグニカ・カイエルが乗ったのは一番機のバエル」という設定がまず作られ、その後でいくつかのデザイン案の中から選ばれたものと思われます。
現在のフラウロスは、その「バエルのデザイン案」の一つだったのです。
その名残が、フラウロスの厄祭戦仕様です。
財団Bがプレミアムバンダイで売り出し、本編にも少し登場したこの姿は、バエルと同じ白と青になっています。
まあ、この後下品な色(by アイン・ダルトン三尉)に塗り替えられるんですがね!
現在のバエルとフラウロスに共通するのは、それまでの鉄血ガンダムには見られなかった特徴が有ることでしょう。
バエルにはそれまで避けられていた「翼」が、フラウロスには変形機構と射撃戦特化装備が。
この事実から、制作陣がアグニカ・カイエルとその乗機「ガンダム・バエル」を如何に特別視しているかを察することが出来ると言うものです。
なのに何でアグニカのキャラデザすら不明なんやコr(ry
(記:管理人N)
コメントをお書きください
みっつー (土曜日, 27 6月 2020 20:46)
これってもしかしたらアグニカ・カイエルが射撃重視のパイロットだったかもしれないと...言うことなんですよね..それはそれでアグニカみの溢れるキャラクターになっていたんでしょう
daipin (土曜日, 27 6月 2020 23:21)
なんで不明だったのかって・・・だって故人だもん。